2007年12月31日

限りなく私的な「2007年・映画あれこれ」

いつの間にか、年の瀬です。
行きつけの映画館に、「今年のベストテン」投票用紙が並ぶ時期になりました。用紙には、一年間の上映作品がずらりとリストアップされ、自分自身の映画生活を振り返る機会でもあります。
さて、私のベストテンは…
これだけ並ぶと、作為や贔屓は通用しません。ぐぐぐっと絞り込んだはずが、10本は軽く越えてしまいます。そこから、泣く泣く消去法で削ると…意外のような、納得のような作品群が現れました。
今年の特徴は、ドキュメンタリーの多数ランクイン!です。中でも忘れがたいのは、↓
「100万ドルのホームランボール」。
オークションで高値で落札されるというホームランボール。実際にキャッチしたのは誰だったのか?メディアの加熱を背景に、争いは裁判にまで持ち込まれます。…人間ってつくづくせこいなーと思いながらも、笑う・憤るだけでは済みません。遠い世界の話のはずが、何だか身につまされるものがありました。いわゆる小粒の良品には、大作にはない親密さがあり、だからこそぐっとくるのかもしれません。そして、愛すべき作品↓
「デート・ウィズ・ドリュー」。
ドリュー・バリモアが大好き!デートできたら最高!という熱意だけで作られたセルフドキュメンタリー。打算が感じられないところがスバラシイ。一歩間違えるとストーカーなのに…不思議です。ドキュメンタリーならではのラストにも恵まれ、こちらまで幸せな気分になりました。そして、至福といえば、↓
「スクリーミング・マスターピース」。
ビョーク観たさ・聴きたさだけで観たものの、アイスランドの懐の深さに打たれっぱなしでした。久しぶりに、「このまま終わりがこなければいい…ずっと観て・聴いていたい…」と思った作品。「アイスランド人はロマンティックだ。頑強な海の男でありながら、一節の詩に涙する」という言葉が印象的でした。
あ、音楽といえば。↓
「善き人のためのソナタ」
も、茫然とするほどに揺さぶられた一本。音楽ってすごい!映画ってすごい!と痛感させてくれました。決して声高でない語り口が、物語に深みを与えていました。ドイツ映画は今後も要注目!

そして、たくさん観たはずが、フタを開けてみたら少なかった邦画。貴重?な二本は↓
「キサラギ」「天然コケッコー」はでした!
…とはいえ、個人的には「天コケ」は、「松ケ根乱射事件」とセットのランクインです。表裏の関係と言いますか…。どちらが裏(毒)か、つきつめようとすると意外と考え込んでしまいます。天コケの「ヘンさ」「かっこわるさ」「居心地悪さ」も、「さわやかさ」「愛らしさ」と同じくらい好き!なので…。松ヶ根もこわいけどいとおしい、と思えます。
「キサラギ」は、とにかく俳優を堪能できた作品でした。「クローズ」に連なる小栗旬の躍進を確認できました。

忘れていけないのは、女性を描いた見応えある作品群。↓
「あるスキャンダルの覚え書き」「ブラックブック」「華麗なる恋の舞台で」…。
酸いも甘いもかみわけた、愛憎・善悪入り混じるヒロインたちは、どれも鮮烈な印象を残しました。単純に「彼女をめざしたい!」なんて言えない、それどころか理想像には到底ならないようなヒロインも。…それなのに、どこか自分と切り離せないのは、同性の特権でしょうか?

意外なひろいもの?!と言えば↓
「スモーキン・エース 暗殺者がいっぱい」
ドタバタしたアクションものを想起させる邦題と予告で不当な扱いを受けたのでは…と、今も気がかりです。文字どおり、掛け値なしに良質な「B級」映画。たぶん、レンタルショップでもひっそり居残り組なのでは…幸運にも目に留まった際は、チャンスを逃さず是非ご覧ください。得した気分になること請け合いです!


…と、並べてみても、まだまだ取りこぼしはあるわけで。再度駆け足で拾ってみると…↓
「明日へのチケット」「気球クラブ、その後」「上海の伯爵夫人」「それでもボクはやってない」
「フリージア」「あなたになら言える秘密のこと」「ストロベリーショートケイクス」「キング罪の王」「龍が如く」
「黒い眼のオペラ」「ブリック」「バベル」「ラブソングができるまで」「パッチギ!ラブ&ピース」
「日が暮れても彼女と歩いてた」「傷だらけの男たち」「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」「恋する日曜日〜私、恋した」「赤い文化住宅の初子」
「鰐」「街のあかり」「マストロヤンニ甘い追憶」「タイムトリップ」
「リック・ソルト 僕とばあちゃん」「ブレイブ・ワン」「キャンディ」「レディ・チャタレー」「コータローまかりとおる!(再映)」「飢餓海峡(再映)」「この道は母へとつづく」
…と、あとからあとから出てきます…
いくつかは本ブログにて取り上げましたので、覗いていただけたら幸いです。
それでもなお、くどいのを承知で特筆しておきたいのは、↓
「気球クラブ、その後」。
こうしてタイトルを打ち込むだけで、映画の断片が鮮やかに脳裏に蘇り、胸がしめつけられるような、ふわっと解き放たれるような…何ものにも代え難い気持ちになります。大学サークル・気球クラブに属していた人々の、おわりとはじまりを描いた作品。「紀子の食卓」に続き、園子温監督そうきたか!でした。あまりにリアルなのに、痛々しさを突き抜け、神々しささえ醸し出す彼ら。ありがとう、と言いたくなります。そして、いつかは私も彼らのように「ひこうきぐも」を熱唱してみたいです。

………
うーん。今年も素晴らしい映画にたくさん出会えました。心から、感謝。

cma
posted by staff at 08:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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