2005年10月17日

笙(しょう)の音

高橋由宇(ゆう)くんは、2才の頃、染色体異常の先天性難病、ウィリアム症候群を患っていることがわかった。現在、二十歳。自作曲も含むセカンドアルバム「万葉の光」を出したばかりだ。
ウィリアムズ症候群とは聞き慣れない病名だが、妖精の病気といわれるように尖った耳や大きい口、小さめの体といった身体的特徴があり、知的障害だけではなく、肉体的障害もある世界的に分布する病気である。
そんな彼は小学生の頃から雅楽や日本の音楽に熱中し、今では雅楽の楽器のひとつである17本の細い竹管からなる笙(しょう)の演奏家として活動を始めた。
雅楽というとまさに宮中の雅な音楽といったイメージがあるが、ゆうくんの弾く曲は、楽譜が読めないため、暗記であるにもかかわらず260ものレパートリーがあり、ジャズ、クラシック、ポピュラーなどもこなしてしまう。
はじめて聞く笙だけの音色はまるでパイプオルガンのような響きで「ヴィバルディの四季」や「G線上のアリア」は教会にいるような厳かな気持ちになった。
当日初公開となった「大笙(だいしょう)」は平安時代以降消滅し、正倉院に4体しか現存しない貴重品の復元である。笙と比べ二倍はあろうかという大きさで1オクターブ低く、これまた聞き応えがあった。
ゆうくんは「笙を吹いていると心が暖かくなる」という。だからより多くの人々に聞いて貰いたいと体に辛いハンディを負いながらも演奏活動をしていると、ゆうくんとともに活動しているお父様が司会をしながら、ゆうくんの気持ちを一生懸命伝えてくれた。
ゆうくんとそのご両親の努力はいかばかりか想像することも出来ないが、その音色だけがそれを教えてくれているように思う。
最後は竹駒神社の神主さんらのヒチリキと横笛を加え、雅楽の「バイロ」が演奏された。
秋の冷たい雨降る夜に、わずか1時間という短さではあったが暖かさにくるまれたひと時が過ぎた。

●ゆうくんは10月18日「オー!バンデス」に生出演されるそうです。ぜひご覧下さい!

jun
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